【児童文学】宮沢賢治と安房直子
学生さんたちはもうすぐ夏休みになろうと言う中
私めは失業という夏休みがもうすぐです…。
失業ネタもうんざりかもですが失業するのは事実以外の
なんでもないので再就職まで引っ張ります。
さて夏休みといえば読書感想文です。
読書感想文にむりやり引っ張りたかったのは
私が大好きな『宮沢賢治』と『安房直子』の話がしたかっただけです。
さて、私は『宮沢賢治』先生の人柄も含め物語が大好きです。
宮沢賢治という作家は殆どの人が小学校の頃国語の教科書に載っていた
『やまなし』あたりですごく好きになるか、
訳がわからんとそれっきりになるかの2択の作家かと思います。
(もしくは『雨ニモマケズ』あたりに啓蒙されてとか)
私も宮沢賢治を初めて読んだのが教科書の『やまなし』だった訳ですが
その後に『注文の多い料理店』を読んで、その後で友人から借りた
ますむらひろし先生のコミカライズを読んだあたりですっかり虜になっておりました。
改めて作品リストを見ても多分殆どの話は読んでると思うし、
ますむらひろしのコミカライズもコンプリートしてるし、
岩手県・宮沢賢治記念館も4回ぐらい行っております。
そんな私ですが本当に本当になんで今まで知らなかったんだよ…
という宮沢賢治作詞・作曲『星めぐりの歌』を最近初めて聞きました…
めちゃくちゃ有名みたいだし…
泣く子も黙る泣きゲーメーカーKeyのゲームの曲にも採用されてるし、
最近だと『放課後のプレアデス』の挿入歌にもなってるみたいですね…
(悲しいオタクの性なのか着目点がヲタ寄りになってしまうのはご愛嬌)
▲色々聞いたんですがkeyのアレンジが一番好きです。
悔しいけどちゃっと聞いたらほんと宮沢賢治らしい
美しい洗練された歌詞とメロディで泣きたくなりました…(悔しいのと感動したのとで
)
私オカルトは大好きなんですが宇宙ネタはなんだか絶望に似た壮大さが
昔から苦手なんですけどその壮大ささえ心地よく感じる世界観です。
宮沢賢治の魅力といえば大正生まれのセンスとは
思えないようなSFロマンがあるかと思えば
イーハトーヴ(岩手県)への郷土愛や自己犠牲というテーマ
美しい日本語や歯切れのいいオノマトペ…と語り出したらキリが無いのですが…
私なんぞさほど読書家でもないくせに日本語が美しいとか
生意気なこといっていいのかなって思うこともあるのですが、
前にBSでやっていた宮沢賢治の特番で外国人大学教授が
「ケンジの文章は日本で一番美しい文章だと思う」と
いっていたのでちゃんと私以外も美しいって思ってる人が居た!
やった!とガッツポーズをするぐらいには己の学力に自信が無いです…。
話がズレましたがなんとなくオセンチな気分になると
ついつい読み返しちゃったり、劇場版の「銀河鉄道の夜」を観てしまいます。
今年もふと読みたくなってこの記事を書きたくなった次第です。
夏の大三角形もそろそろはっきり見える頃ですし…。
文章から感じる語感という括りでしたら『安房直子』の童話もめちゃくちゃ好きです。
大学の児童文学の授業でその存在を知るというミーハーっぷりなのですが
なんといか文章から伝わる透明感というか純粋な感じがすごく心に響くのです。
そのほかに授業で取り扱ったアンデルセンとかは読もうと思いつつずっと
タンスの肥やしになっておりますが安房直子の作品集だけはその文章に魅了され
一気に読んでしまいました。
中でも『鶴の家』という話はその文章力を深く感じるのにはぴったりな上
短編ですので安房直子入門にはぴったりかと思います。
【あらすじ】
古い民家(時代設定的には江戸~明治ぐらい?昔話風です)
に代々伝わる空のように青い地に鶴が描かれた皿。
ある日を境に家人が次々と亡くなってしまうのだが、
家の娘が家人が亡くなる度に皿の鶴が増えていることに気が付き…
あらすじだけなだとなんだかホラーっぽいですが
この話読み終わるとなんともせつなくて胸がいっぱいになります…。
なんだかどうしようもなくセンチメンタルな気分に
なりたい時にはオススメです。
▲『鶴の家』収録書籍
宮沢賢治も安房直子も「児童文学」という括りになっているので
「児童向け」とカテゴライズされがちですが
大人になったからこそ琴線に触れるものが見つかったりもするかもです。
Amazonも夏の読書週間を謳っておりますので
興味があればコミケもいいですがお盆の帰省時期にでも是非。